皇大神宮別宮「瀧原宮(たきはらのみや)」

1.瀧原宮の概要

「瀧原宮」は、伊勢神宮の外宮・内宮がある中心部からは約40km離れた、度会郡大紀町(わたらいぐんたいきちょう)にある、皇大神宮の別宮です。

ご祭神は、天照大御神御魂(あまてらすおおみかみのみたま)の「和魂(にぎみたま)」。

同じ場所に鎮座する皇大神宮別宮「瀧原竝宮(たきはらのならびのみや)」の御祭神も同じ天照大御神御魂(あまてらすおおみかみのみたま)ですが、こちらは「荒御魂(あらみたま)」を祀っています。

瀧原宮には、倭姫命(やまとひめのみこと)が天照大御神の鎮座地を求めて大和の地から来られた際に、最初にこの地に宮殿(すなわち内宮)を建てられたという「元伊勢伝説」があります。

その後、内宮は現在の地に鎮座されたという流れになります。

元伊勢伝説には諸説ありますが、内宮がこの地にあった当時、天照大御神の御神体とされる八咫鏡(やたのかがみ)も奉安されていたとの記述があることから、現在の瀧原宮の場所にかつて内宮があったとの説が有力視されています。

2.当サイト独自の瀧原宮の解説

瀧原宮は、私にとっては月讀宮についで大のお気に入りのお宮です。

伊勢市内からですと、紀勢自動車道を経由して約40分ほど。

電車やバスの公共交通機関だけではたどりつけない遠い場所なので、参拝者もそれほど多くありません。

しかし、裏を返せば、人があまりいないからこそ、境内は外宮や内宮よりもさらに清々しい気に満ちております。

「パワースポット」「スピリチュアル」というような俗的な言葉は使ってもらいたくない。そう思えるほど、神様の気が満ちているのです。これは訪れた方であればおわかりいただけるものと信じております。

鳥居をくぐり、長い参道へ。

途中、通称「ねじれ杉」という、とてもエネルギーを感じる木があります(触ってはいけません!)。

その右横には、宮川から分かれた大内山川のさらに支流、頓登川(とんどがわ)が流れており、そのせせらぎがさらに心を浄化してくれます。こちらは瀧原宮の御手洗(みたらし)にもなっております。

3.瀧原宮には5つのお宮がある

瀧原宮の境内には、5つのお宮が鎮座しております。

1)皇大神宮別宮 瀧原宮(たきはらのみや) 

ご祭神 天照大御神御魂(あまてらすおおみかみのみたま)の和魂(にぎみたま)

2)皇大神宮別宮 瀧原竝宮(たきはらのならびのみや)

ご祭神 天照大御神御魂(あまてらすおおみかみのみたま)の荒御魂(あらみたま)

3)瀧原宮所管社 若宮神社(わかみやじんじゃ) 

ご祭神 若宮神(わかみやのかみ)

※一説には、水分神(みくまりのかみ)を祀るとも言われています。

4)瀧原宮所管社 長由介神社(ながゆけじんじゃ) 

ご祭神 長由介神(ながゆけのかみ)

瀧原宮の御饌の神をお祀りすると言われています。

5)瀧原宮所管社 川島神社(かわしまじんじゃ)

ご祭神 川島神(かわしまのかみ)

長由介神社にご同座されています。

5.すべてのお宮を参拝しなければならない?

同じ境内に5つもお宮があると、そのすべてを参拝しなければならないと思ってしまう方がおられます。

ですが、私の個人的な考えでは、自分自身が自然に「ここを参拝したい」と思えるお宮のみを参拝すればよいと思っています。

また、あまりお時間がなかったり、体調が優れていない場合にも、無理してすべてを参拝することは、神様も求めておられないように思います。

なので、そのようなことに考えを巡らせるのではなく、歩くたびに心地よく鳴る玉砂利の音に癒やされ、清々しい気が満ち溢れている境内を散策して癒やされ、横を流れる頓登川のせせらぎにさらに癒やされ、十分に英気を養うことを優先されてみてはいかがでしょうか。

かくいう私も、こうした参拝を続けております。

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