皇大神宮別宮「月讀宮(つきよみのみや)」

1.月讀宮の概要

「月讀宮」は、伊勢神宮内宮のご祭神である太陽神「天照大神(あまてらすおおみかみ)」の弟である、月と夜の神「月讀尊(つきよみのみこと)」「月讀尊荒御魂(つきよみのみことのあらみたま)」をご祭神とする、内宮の別宮です。

すでに奈良時代には「月讀宮はここにあった」と記された書物が残っていたことから、少なくとも平安時代より前に今の場所(伊勢市中村町)に鎮座されていると言われております。

外宮の別宮に「月夜見宮(つきよみのみや)」という同じ読み方のお宮がありますが、こちらもご祭神は同じです。(こちらは「月夜見尊(つきよみのみこと)」「月夜見尊荒御魂(つきよみのみことのあらみたま)」と表記されています)

違いは、月夜見宮(つきよみのみや)が月夜見尊と荒御魂を1つの社殿に祀っているのに対し、月讀宮は月讀尊と荒御魂を2つの社殿に分けて祀っているところです。

2.当サイト独自の月讀宮の解説

私はかつて、月讀宮の宮司であった退官前のお爺様から、神様のことや伊勢神宮のことをたくさん教えていただく機会がありました。

そのことに加え、月讀宮自体にもとてもパワーがある力があるお宮だと私は感じておりまして、何かあるたびにこの月讀宮にお参りしています。

それほど思い入れがあり、時間があれば参っている大好きなお宮の一つです。

今でこそ知名度が上がって参拝する方も多くなった月讀宮ですが、1970~80年代は、神様のことを尊いと思っている人しか参らなかった、知る人ぞ知るお宮でした。

当時は、月讀宮の境内はパワーが充電されていて、人気(ひとけ)があまりないので森の力や神様の力がいつも漂っている美しいお宮でした。

今では参拝者も増えましたので日中は以前ほどの状態ではありませんが、人がいない平日の朝は、境内にはエネルギーがあふれています。

3.月讀宮には4つのお宮がある

月讀宮には4つのお宮が並んで鎮座しております。

1)月讀宮(つきよみのみや) 

ご祭神 月讀尊(つきよみのみこと)

2)月讀荒御魂宮(つきよみのあらみたまのみや)

ご祭神 月讀尊荒御魂(つきよみのあらみたま)

3)伊佐奈岐宮(いざなぎのみや) 

ご祭神 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)…天照大神の御父神

4)伊佐奈弥宮(いざなみのみや) 

ご祭神 伊弉冉尊(いざなみのみこと)…天照大神の御母神

お宮の並びは写真の左から 4⇒3⇒1⇒2 となっていますが、参拝順は、1⇒2⇒3⇒4です。

中でも私のお気に入りは、いちばん右の「月讀荒御魂宮」です。

ここは個人的にいちばんのパワースポットだと思っており、時間がないときにはここだけを参ることもあります。

4.さらなる秘密のパワースポット「葭原神社(あしはらじんじゃ)」

さきほど「月讀宮には4つのお宮がある」とお伝えしましたが、実は月讀宮の境内にはもう一つお宮があります。

それは、月讀宮の4つのお宮が鎮座されている場所のさらに奥、その場所を知らなければ気が付かないような場所にあります。

お宮の名前は「葭原神社(あしはらじんじゃ)」。

内宮の末社で、

佐佐津比古命(ささつひこのみこと)

宇加乃御玉御祖命(うかのみたまのみおやのみこと)

伊加利比売命(いかりひめのみこと)

という、いずれも田畑を守護する五穀の神様を祀っています。

私はこの葭原神社もかなりのパワースポットだと感じております。

その象徴となるのが、境内にある千年楠です。

この千年楠がエネルギーを放っており、立ってみないとわからない気が満ちています。

その隣りには千年楠より若い500年楠もあります。

伊勢に生まれ育った私は昔から葭原神社を「葭原さん」と呼んでいますが、この葭原さんは今でも日中の人気(ひとけ)がほぼなく、いちばん心が落ち着くとっておきの場所です。